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(MIX-CD) BLUE BERRY a.k.a BABA『SOUND TRACK』

¥1,650 税込

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ストリートノベル・サウンドトラックミックス「SMOKING BARREL」シリーズやジャズやビートを独自解釈してきた「DOZE」シリーズ、最近では「“90年代のクラブを再現した”ヒップホップ・ミックス」と題した『BACK TO THE STONED AGE』シリーズ、アフロビーツ/アフロフュージョン、そしてゴム等を中心にしたミックス『BOOM BOOM CIAO』などを発表してきたBLUE BERRY。

今回制作された『SOUND TRACK』は、架空の映画のサウンドトラックをイメージして完成させたミックスショー。USの90年代のヒップホップ、UKのブレイクビーツ、またはクレズマーやジャズ、パンキー・レゲエが矢継ぎ早に展開していく、ユーモアの光る作品が完成した。作品について音楽ライター・二木信とBLUE BERRYからコメントが到着しているのでぜひご一読を。

90年代にDJを始めたBLUE BERRYのキャリアを改めてここで振り返ることはしないが、彼は2020年後半から1年あまりをかけて5枚ものMIXを発表してきた。

マンチェスターのエクスペリメンタルからアンチコンへと飛躍してみたり、NYやニューオーリンズのジャム/ジャズ・バンドらの演奏に激しいエフェクトをかけてDJシャドウのブレイクビーツと混ぜたり、90年代のUSヒップホップ(主にブーン・バップ)を用いた現代的な音響実験を試みたり、アフロビーツ/アフロフュージョンやゴムで攻め倒したり。現在のクラブ・カルチャーやダンス・シーンのモードへの反応やそれらとの併走というよりも(まともにクラブでのDJができない状況だからこそ生まれた5枚ともいえる)、独自のアンテナを張り、いわば感性のおもむくままにDJを愉しみ、カタチにしてきた。

そして今回は、架空の映画のサウンドトラックをイメージしたという。前半は、90年代のヒップホップ、巨匠の軽快なビックバンド・ジャズ、アメリカ南部産のファンキーなソウル・ミュージック、あるいはラガ・ヒップホップの大ヒット曲などを矢継ぎ早にミックスしてムードを作り上げていくのだが、さらに興味深いのは、後半の基軸となっている映画音楽である。それは、例えばの話だが、2000年代初頭に活動を開始したある東京のヒップホップ・グループが、90年代に一世を風靡したアシッド・ジャズのグループのブレイクビーツを引用して過去のストリート・カルチャーやクラブ・ミュージックを再解釈したときにもたらされる瑞々しい発見に近いものを聴き手に与えてくれる。途中クレズマーまでかかるのは嬉しいおどろきで、そして最後のパンキー・レゲエは多くの人がいま聴きたかった1曲だったと膝を打つにちがいない。(二木信)

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